想い出のショップに入店。仕事への不安は、商品を好きになることで解消しました。
幼いころから祖母と母に連れられてヨックモックのある店舗を訪れていました。小さな子どもの目線に合わせて話をしてもらえたことが嬉しくて、楽しい想い出として心の中にずっと残っています。大人になり洋菓子店で本格的に働こうと考えたとき、迷わずヨックモックの求人にエントリー。アルバイトとして入社し配属先が想い出の店舗に決まった際は、何かの縁だと思いました。
働き始めて間もないころは、商品ラインナップの多さと季節ごとの商品入れ替えについて行けず、戸惑うことが多くありました。商品名称や番号などの暗記を最優先にすると、覚えられるだろうかという不安が大きくなるので、作り手の意図と洋菓子の特徴を理解し、まずは私自身が商品を好きになり、それからお客さまへの提案の仕方をイメージするようにしています。不安や戸惑いが楽しさに変わると、覚えられなかったことが自然に頭に入ってきます。
お客さまに喜んでもらうため、お相手の気持ちに寄り添って話を伺います。
接客ではお客さまが望まれていることを知るため、おっしゃる一言一言にしっかりと耳を傾けています。そのうえで、お客さまに喜んでもらうためには何がベストなのかをお相手の気持ちになって考え提案しています。
あるとき、年配のお客さまがお孫さんへの誕生日プレゼントを求めに来店されました。迷われている様子だったので声を掛けて話を伺いました。プレゼントに添えるために持参されたアジサイが描かれた便箋を見つけて素敵ですねとお伝えすると、「ただ洋菓子を購入しに立ち寄っただけなのに、丁寧に対応してもらい手紙まで褒めてもらえるなんて心がほっとしたわ。」と話されました。しばらくして、再度来店された際には「選んでもらったプレゼントを孫がとても喜んでくれて。それからは孫と話す機会が増えたの。ありがとう。」と感謝されました。この言葉を聞いて、私たちはお客さまの幸せのお手伝いをしているのだと実感しました。